【最新版】サステナブルとSDGsの違いと共通点を食品研究歴9年が徹底解説
SNSやテレビでも話題のサステナブルとSDGsですが、意味を理解するのは難しいのではないでしょうか?
本サイト「大豆ミートラボ」では、大豆というサステナブルな食品を扱っています。
今回は「サステナブル」と「SDGs」の違いと共通点について、わかりやすく解説します。
結論からいうと、サステナブルは抽象で、SDGsは具体です。
なぜなら、サステナブルは単に「持続可能性」と訳されるキーワードであり、SDGsは具体的な17の目標があるからです。
例えば、SDGsの1つの目標に「貧困をなくそう」があります。
貧困に終止符を打つためにできることを考えるという具体的なアクションがあります。
その他についても、簡単に解説していますので、ぜひ最後までお読みください。
サステナブルとは?
「サステナブル(Sustainable)」はsustain(持続する)とable(〜できる)が合わさってできた造語です。
「持続可能な」「ずっと続けていける」という意味があります。
モノを消費する上でも「サステナブル」はビックなキーワードになっており、
日経MJの2021年上期ヒット商品番付でも東の横綱に「サステナブル商品」が選ばれました。
「勝手にメディアが盛り上げているだけでは?」って思った方もいるかもしれません。
しかし、「サステナブル」は投資家の間でも共通のキーワードになっています。
大企業も「サステナブル」な視点で事業を作らないと投資してもらえないんですよね。
例えば、メーカーもサステナブル視点で商品を作らないといけないので、昔のように消費されてすぐゴミになるようなものは開発しにくくなっています。
消費された後もリサイクルしやすいか、可能ならプラは使わないなど色々気をつかいます。
スタバもストローが紙になりました!
「サステナブル」は2021年以降も要注目のキーワード。
ということで、次は似てそうで非なるSDGsを考えてみましょう。
SDGsとは?
SDGsは「Sustainable Development Goals」の頭文字をとったもので、日本語では「持続可能な開発目標」と訳されます。
読み方は「エス・ディー・ジーズ」です。
最後はGoals(ゴールズ)の略なんですね!
SDGsは2015年9月の国連サミットで採択され、国連加盟国が2016年から2030年の15年で達成するために掲げた目標です。
ちなみにその目標はなんと17個もあります。
3つにまとめてサクサク解説していきますね。
SDGsの17の目標とは?:No.1〜6編
最初の6つの目標からは、
- 貧困や飢餓
- 健康や教育
- 安全な水
など、いわゆる発展途上国向けの目標では?
と思う方もいるかもしれません。
しかし、日本の子供は6,7人に1人は貧困で、ジェンダー平等に関しても世界153カ国のうち121位とかなり低いのが現状です。
なので、決して発展途上国だけでなく日本にも当てはまる目標なんですね。
SDGsの17の目標とは?:No.7〜12編
中間の6つは、エネルギーや働きがい、まちづくりなども目標に入っています。
日本人でも馴染みのあることが多いのではないでしょうか?
SDGsの17の目標とは?:No.13〜17編
最後は、スケールの大きな話が出てきます。
- 気候変動
- 海洋資源
- 生態系の保護
などなど、発展途上国、先進国関わらず関係のある内容です。
サステナブルとSDGsの違いと共通点
違いと共通点は以下のとおり。
違い | SDGsは具体的な17の目標で期限が2030年だが、サステナブルは抽象的なキーワード |
共通点 | どちらも持続可能にフォーカスしている |
サステナブルはSDGsよりも上位概念でやや抽象化したキーワードです。
上図のように、サステナブルの中にSDGsがあり、サステナブル社会をつくるために必要な手段がSDGsって感じです。
SDGsは具体的な17の目標があり、2030年を期限にしています。
例えば、抽象がサステナブルなら、具体がSDGsという関係性で理解すると頭に入りやすいのではないでしょうか。
どちらに言葉も似ているし、方向性は同じです。
あまり難しく考えずに私達にできることを考えるのが良いですね。
本サイト「大豆ミートラボ」では、大豆というサステナブル食品にフォーカスして発信しています!
大豆ミートがサステナブル?大豆が持続可能な食材である3つの理由
さて、ここでは大豆がサステナブルな素材である理由を3つ解説します。
- メタンガスを出さない
- 育てるコストが低い
- 高タンパクで栄養バランスが良い
以上、順番に解説していきますね。
なお、もっと大豆ミートについて詳しく深堀りしたい人は以下記事をご参考ください。
サステナブルな理由1.メタンガスを出さない
大豆は植物であり畑で育てるのでメタンガスなどの温室効果ガスを出しません。
みなさんは牛のゲップにはメタンガスが入っているのがご存知でしょうか?
実は牛の胃には膨大な微生物が存在しており、消化する中でメタン発酵しています。
サステナブルな理由2.育てるコストが低い
牛は畜肉の中でも最もコストのかかる動物のひとつです。
引用元:米国アカデミー紀要 Land, irrigation water, greenhouse gas, and reactive nitrogen burdens of meat, eggs, and dairy production in the United States PNAS2014;111:11996 12001
豚や鶏に比べて多くの土地やきれいな水、飼料が必要なんです。
しかし、大豆は土地も少なくて済むのでこれ以上の森林伐採もしなくて良いし牛ほどの飼料も必要ありません。
大豆はサステナブルな社会を作る上で必要な資源も最小化できるわけです。
サステナブルな理由3.高タンパクで栄養バランスが良い
100gあたり | 大豆 | 牛もも肉 | 豚ロース肉 |
---|---|---|---|
エネルギー(kcal) | 442 | 140 | 150 |
たんぱく質(g) | 33.8 | 22.5 | 22.7 |
大豆は畜肉と比べてもたんぱく質を多く含む栄養バランスの良い食材です。
植物なのに畜肉よりも様々な栄養を含み、例えば、食物繊維やビタミン類も豊富に含まれています。
「けどカロリーがけっこう高いんじゃない?」って方は以下記事をご参考ください。
実は大豆ミートにすると、余計なカロリーも削ぎ落とされ、低カロリーで高タンパクな食材に変わるんです。
SDGsの目標にも「飢餓をゼロに」があります。
大豆は飢餓を救う最も影響力のある食材のひとつになりうるでしょう。
大豆ミートのベンチャー「DAIZ」社も大豆で飢餓をゼロにする取り組みを開始しています。
まとめ:サステナブルとSDGsはどちらも持続可能な社会に必要なコンセプト
今回の内容をまとめると、「サステナブル」と「SDGs」には共通点と相違点にお気づきの方もいるかもしれません。
共通点:長期目線でヒトだけでなく自然や動物みんなが快適に暮らせる持続性を実現する
相違点:SDGsは快適に暮らせる持続性を達成するための一時的な目標で2030年が期限
サステナブルはあくまで大枠のイメージで、SDGsは17の具体的な目標であり、期限が2030年で決まっています。
まずは、以上を抑えておけば大丈夫ですね!
というわけで、今回は以上です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!