食品メーカーはやめとけ?業界歴13年のプロがデメリットを徹底解説
「食品メーカーって安定してそうだけど待遇悪いのかな」
「商社に行く友人にやめとけって言われた」
「時代は食よりITやコンサルだよね、、、」
かつては安定しており、大手は認知度が高いので超人気でしたが、2024年〜勝ち筋はあるのか気になりますよね。
ぶっちゃけ、ここ2〜3年で大きく変わりました、、
ウクライナ戦争や円安による原材料価格の高止まり、少子高齢化による胃袋の不足と働く人の不足、物流の2024年問題など、問題が山積みです。
結論から言うと、やめとけとは言わないけど、楽して稼げる業界でもないし、今後は安定しない業界であることは伝えたいです。
転職や副業などでスキルアップはマストかな。。
と言うわけで、ぜひ最後までお読みください。
なお、求人数No.1はやはりリクルートなので、転職する気ゼロでも求人見るのにぜひ使ってみてください。
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食品メーカーはやめとけと言われる3つのデメリット
食品メーカーはやめとけと言われる3つのデメリット(理由)を紹介します。
- 工場勤務がきつい
- 給料が低い
- 人間関係が狭い
順に解説します。
デメリット1.工場勤務がきつい
まず、食品メーカーは製造業かつ夜勤も多いので工場勤務がキツイです。
勤務時間も変則的で、機械化が遅れている業界、賞味期限が短い食品は特に要注意です。
例えば、パン業界は機械化が遅れており、夜勤は当たり前ですし、土日出勤もあります。
賞味期限も製造後3〜5日と短いし、商品の種類も多いので結構ハード、、、
その他、惣菜メーカーなども含めて、特にコンビニ出荷している工場は最新鋭の設備が入っていない限り、人海戦術で回しています。
正社員で入っても、最初はラインに入ったり、派遣社員を取りまとめたりなど、コミュニケーションもハードです。
デメリット2.大手は一握り?給料が低い
食品メーカーは大手でないと、給料は日本の平均年収程度(443万円)です。
正直、大手メーカーでも利益率が低いとあまり期待できないかも。
以下に売り上げ1兆円を超える食品大手メーカー(上場)を整理しました。
ランキング | 会社名 | 売り上げ(百万円) | 年収(万円) |
1位 | JT(日本たばこ産業) | 2,657,832 | 898 |
2位 | アサヒビール | 2,511,108 | 1115 |
3位 | キリンビール | 1,989,468 | 871 |
4位 | サントリー | 1,450,397 | 1031 |
5位 | 味の素 | 1,359,115 | 1047 |
6位 | 日本ハム | 1,259,792 | 848 |
7位 | 山崎製パン | 1,077,009 | 556 |
8位 | 明治 | 1,062,157 | 1015 |
ここでも気になるのは売り上げ1兆円を超える山崎製パンの年収が日本の平均年収より100万しか上回らないことです。
パンって薄利多売すぎる。。
ちなみに、平均年収の引用元は有価証券報告書で、情報の精度は間違いないですが、年代別やグループ会社の給与を入れるor入れないにも左右されるので注意が必要です。
僕がその他参考にしているのはオープンワークで、年代別や職種別でも確認できます。
職種的にはマーケや事業部の方が研究開発や製造より年収は高めの傾向です。
デメリット3.人間関係が狭い(会社だけになりがち)
食品メーカーの働く環境は会社にもよりますが、悪い人(人の話を聞かない、怒号をあげるなど)は少なめです。
仕事に不満があっても転職が少ないので、人間関係が会社だけになりがちです。
とはいえ、昨今の転職市場の活性化で周りでも転職者が増えています。
ドメスティックな食品業界も転職者が爆増中です!
特にスタートアップは元バンドマンや元商社マン、Google、Amazon出身など食品業界では異色の経歴者が多いのでとても刺激になります。
人間関係を広げるためにも、転職しなくても転職活動はおすすめです。
なぜなら転職にはリスクがありますが、活動だけならリスクゼロなので。
食品業界に強い転職エージェント、サイトは以下の3つです。
無料なので、ぜひチェックしてみてください。
詳細はこちらで解説しています。
本当にやめとけ?食品メーカーで働く3つのメリット
今度は逆に食品メーカーで働くメリットを3つまとめます。
- 食(職)には困らない
- ぬるま湯に浸かれる
- ホワイトなら副業しやすい
サクサク解説します。
メリット1.食(職)には困らない
食品業界は人口比例産業とも言われ、人口減少が確実になった日本では今後厳しいと言われることがほとんど。
2050年にはついに1億人割れになる予測です。
しかし、1億人も人口がいる国は珍しく、日本は人口の多い国の一つで、ヨーロッパのイギリス、フランス、ドイツなどより多いです。
人口1億もいると、余程のことがないと売り上げが激減することはないし、安定していると言われています。
また、食品サンプルをもらう機会がめちゃ多いので、文字通り「食」に困りません。笑
メリット2.ぬるま湯に浸かれる(会社による)
特に大手企業は超ホワイト化しており、まさにぬるま湯に浸かり放題です。
中小はキツイですが、大手はホントに緩い、、、
勤務時間もホワイト化して、部署にもよりますが、9時〜17時で帰れます。
さらに、成果を出してなくても、ハラスメントなどの法令違反がない限りリストラされることはありません。
まあ、これが優秀な人が流出する原因にもなっていますが、、、
食品メーカーの大手はいわゆるJTC(Japan Traditional Company)が多く、年功序列が強いので、成果主義的な嗜好を持つ方は業界を変えるパターンもよくあります。
とはいえ、グローバル企業なら海外駐在を狙うのも手ですね!
メリット3.ホワイト企業なら副業しやすい
ホワイトな大手企業も多いので、転職だけでなく副業もしやすいです。
僕もスタートアップ行く前は副業しまくりでした。笑
これからの時代、お金を自分で稼ぐスキルはもちろん、副業を通じても種々出会いがあります。
例えば、僕はこのブログを通して、代替肉の研究者と出会い、たまにコンサルティングしています。
もちろん、最初は中々難しいですが、
- 自分の得意なこと
- 経験してきたこと
を換金できないかを調べたり、他の人の副業でやってるサービスを使ってみたりなど、ぜひ初めてみましょう!
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【2023年11月最新】やめとけって本当?食品メーカー年収ランキング
と言うことで、気になる食品会社の平均年収ランキングを紹介します。
あくまで公開情報を引用しますが、実態はオープンワークを参考にするのがベスト!
職種や年齢によっても大きく、年収って「平均」が実態と乖離しているケースも多いからです。
と言うわけで、サクサク紹介します!
ランキング | 会社名 | 年収(万円) |
1位 | アサヒグループHD | 1,230 |
2位 | サントリー食品インターナショナル | 1,130 |
3位 | 味の素 | 1,048 |
4位 | キリンHD | 943 |
5位 | 不二製油グループ本社 | 941 |
6位 | 日本たばこ産業 | 904 |
7位 | サッポロHD | 867 |
8位 | ベースフード | 867 |
9位 | 日清製粉グループ本社 | 857 |
10位 | ヤクルト本社 | 851 |
11位 | 日本ハム | 847 |
12位 | B-Rサーティワン | 815 |
13位 | 江崎グリコ | 812 |
14位 | ハウス食品グループ本社 | 807 |
15位 | 日清食品HD | 790 |
16位 | キッコーマン | 790 |
17位 | プリマハム | 779 |
18位 | 森永乳業 | 774 |
19位 | 森永製菓 | 770 |
20位 | カルビー | 769 |
やはり上位は飲料メーカーが多く、その後に調味料、たばこ、大豆、小麦などの穀物系の各カテゴリーでNo.1の会社がランクインしています。
平均年収ランキングは気になる人が多いので、情報の引用元が様々ですが、基本は上場企業であれば有価証券報告書の数値が一番正しいです。
気になる会社がある方は要チェックですね!
やめとけ!実は今後厳しい食品業界(メーカー・卸・飲食)の未来予測3選
ということで、ここでは、今後食品業界が厳しいと思う、僕なりの未来予測を3つ紹介します。
- 少子高齢化による人口減が加速
- 続く円安による原材料高騰
- 最大手は既に食品で稼がずに非食品で稼ぐ
順に説明します。
予測1.少子高齢化かつ人口減が加速
まずは、よく言われる少子高齢化です。
食品産業は胃袋の数で市場規模が決まるので、国内だけをターゲットにしている限り高い経済成長性は見込めません。
引用元:https://www.populationpyramid.net/japan/2023/
2000年代を頂点に人口は減少中です、、、
人口減は予測と言いながら、ほぼ間違いなく来る未来なので、対策が必要なのは間違いないです。
食品業界を目指す方は、常に意識しておきましょう。
予測2.続く円安による原材料高騰
異次元の金融緩和による影響や失われた30年で円安が続くと言われています。
引用元:https://www.bk.mufg.jp/tameru/gaika/realtime/chart.html
ほんの10年前は1ドル100円でしたが、今はその1.5倍です。
円では買える素材の質や量が落ちてしまう、、、
日本は原材料を加工して輸出するのが一般的でしたが、今後は国産原料の方が安いかもです。
但し、なぜ安いかと言うと低賃金だからです。
海外と比べても日本は低賃金なのが大きな問題ですね。
予測3.最大手は既に食品で稼いでいない
調味料の最大手、味の素社は既に食品ではあまり利益を出さずに、半導体関連事業で稼いでいます。
なんと利益の1/3は電子材料などのヘルスケア等に!
引用元:https://www.ajinomoto.co.jp/company/jp/ir/event/presentation/main/01111110/teaserItems1/00/linkList/03/link/FY23Q2_Presentation_J.pdf
食の最大手でも、食品ではなく非食品事業で稼ぐのですから、危機感はハンパないですよね。
今後の食品産業の経済成長には、
- 食品は海外展開を前提に
- 非食品事業も視野に入れる
といった切り口が求められます。
やめとけは嘘?食品メーカーに強い転職サイト・エージェント3選
食品業界・メーカーに強い転職サイト、エージェントを3つ紹介します。
僕も3つ使ってますし、この3つで正直十分です!
1位.リクルートエージェント
言わずもがなですが、リクルートエージェントは求人数が圧倒的なのがポイントです。
登録するだけで、求人が見れます!
転職活動は自己分析などより、まずは求人をしっかり見ること、自分が働いている会社と徹底して比較することがポイントです。
仕事内容や年収レンジからも求めている年代、勤務地、キャリア設計もある程度推察できます。
2位.JACリクルートメント
JACリクルートメントは、求人をみるより、エージェントと話す方が経験になります。
リクルートよりも柔らかいタイプのエージェントが多いのが特徴です。
業界で有名なエージェントもいるので、知りたい人は問い合わせからご連絡ください。笑
登録はもちろん無料だし、求人情報も丁寧に記載されているので、情報量を制限して転職活動を始めたい人はチェックしてみましょう。
3位.ビズリーチ
最後はビズリーチです。
既に知らない人はいない気がしますが、一定のスキルがある方はスカウトが結構きます。
食品業界歴5〜10年は欲しいところです。
登録は無料で、スカウトも無料ですが、求人の検索など一部機能は有料になっています!
エージェントや企業自体からスカウトが来るので、待ちで転職活動を始めたい人におすすめです。
やめとけ!とは言わないが食品メーカーに就職した際は転職と副業を意識しよう!
今回は食品メーカーを志望している方、食品業界で転職を考えている人に書きました。
そもそも食品業界に向いている人かどうかは以下記事にまとめています。
僕自身もキャリアに迷うことはもちろんありますが、サラリーマンとして生きる以上、転職活動はマストかと思います。
食品業界はかつて安定していて大手だと高待遇なので、転職する人なんてほとんどいませんでした。
しかし、2023年の今も、2024年以降も転職する人は大幅に増えるはずです。
理由は、人口数的にも、経済的にも国内は本当に厳しいから。
ぜひ参考にしてみてくださいね。